薄毛に悩む方にとって自毛植毛は最後の切り札。特に傷跡が目立ちにくく自然な仕上がりが魅力のFUE（Follicular Unit Extraction）法が近年注目を浴びています。
しかし一方で、費用や効果、術後の経過など、事前に知っておきたい要素も多いのが実情です。
本記事ではFUE法のメカニズムから実際にかかる費用、期待できる効果まで、専門医と多数の症例から得た情報をもとに解説します。
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FUE法とは？植毛の基本メカニズムを解説
FUE法は専用のパンチを使用して後頭部や側頭部の毛根を毛包単位で直接採取し、薄毛部分に植え込む方法です。
このやり方はFUT法のように皮膚を帯状に切り取らないため、ドナー部に点状の小さな傷が残るだけで回復が早く、傷跡も目立ちにくい特徴があります。
幅広い薄毛に適応し、頭皮の硬さやメス使用への抵抗がある方にも向いています。
ただし、大量移植には時間と労力がかかるため、広範囲の薄毛には複数回の施術が必要になることもあります。
施術の大まかな流れは、事前に移植範囲や密度を医師とデザインし、局所麻酔後にドナーを採取、株を分けた後、スリットを入れて移植し、自然な成長を待つといったプロセスです。
FUE植毛の費用相場と料金の内訳
日本のFUE法費用は、一般的に基本料金が約22万〜38万円、1株あたりの単価は約1,000～2,000円とされています。
例えば500株程度の施術では40万～80万円程度、1,000株になると100万～150万円程度が目安です。
さらに、モニター制度やキャンペーンを利用すると費用が大幅に軽減される場合があります。
クリニックによっては基本料金や株単価が割引対象となるケースもあり、工夫次第で総費用を抑えることが可能です。
FUE法の効果と定着率の実態
FUE法の定着率は一般的に80〜95％と幅がありますが、日本皮膚科学会によると10年後でも82.5％以上が残るという報告もあります。
クリニックによっては95％超を謳う例もあり、技術力とケアによって仕上がりは大きく左右されることがわかります。
効果を実感できるのは施術後3〜6か月が目安で、6か月を過ぎると徐々にボリュームが増加し、12か月までにはほぼ完成形に近い自然な髪が育ちます。
特に自然な仕上がりには、植え込みの密度や向き、ドナー株の状態などが整う必要があります。
満足度が高い施術とは、定着率の高さはもちろん、ヘアライン設計や自然な密度調整が行われているかどうかも大きな要素です。
FUE法のメリットとデメリット
FUE法の大きなメリットは、傷跡が目立ちにくくダウンタイムが短い点にあります。ドナー部の痛みや術後の腫れが少なく、メスに抵抗がある方にも適しています。
また、自然な仕上がりになるため美容的な満足度が高く、スタイリングの自由度も増します。
一方、デメリットとしては、FUTに比べて施術時間が長く費用がやや割高になりやすいことが挙げられます。
また、採取できるドナー株数に上限があり、広範囲に渡る移植には不向きな場合があります。
さらに、毛根を傷つけやすく結果に影響する可能性があり、これは医師の技術力に依存する部分が大きいです。
FUE法は、自然な仕上がりと短いダウンタイムを求める方に最適であり、期待できる効果と費用のバランスが優れています。
その一方で、施術規模や医師の技術力によって結果に差が出やすいため、クリニック選びは慎重に行う必要があります。